くろちゃん鍼灸整体院・小田原市**

はじめに
1. ◆ 交感神経が優位になると…
2. ◆ 副交感神経が弱ると…
◆「肺（はく）」の弱り
◆「気」の不足
◆「腎」の弱り
◆「肝」の気滞

はじめに

「最近、乾燥しているわけでもないのに咳が続く…」「風邪でもないのに、ふとしたタイミングで咳き込んでしまう」。
そんなお悩みを抱えて来院される方が、冬だけでなく一年を通して本当に増えています。

咳は“気道”に問題があると思われがちですが、実は 自律神経の緊張が強いと、気道まわりの筋肉がこわばり、少しの刺激で咳反射が起こりやすくなる ことがよくあります。
また東洋医学では、咳は 肺（呼吸の働き）・気（エネルギー量）・腎（生命力）・肝（気の巡り） と深く関わる症状とされ、心身の疲労でも悪化しやすいと考えられています。

今回の記事では、

なぜ風邪ではないのに咳が出るのか
自律神経との関係
東洋医学から見た原因
施術（骨盤矯正・猫背矯正・鍼灸施術・頭部施術）がどう効くのか
来院の目安・予約案内

これらを、来院される患者さんに寄り添う「話し言葉」でわかりやすくお伝えしていきます。

咳が出やすいのは、気道の緊張が強くなっているサインです

「咳」というと、ウイルスや細菌の感染を思い浮かべる方が多いのですが、実際には “防御反応の過剰反応” として起きているパターンが非常に多いんです。

特に最近の患者さんの傾向として、

仕事のストレスや気温差で自律神経が乱れやすい
呼吸が浅く、胸の筋肉が硬くなっている
姿勢が崩れ、気道が圧迫されやすくなっている

こうした理由で 「気道が過敏になり、咳が出やすくなる」 というケースがものすごく増えています。

あなたも、次のような経験はありませんか？

急に冷たい空気を吸った時に“ゴホッ”と咳が出る
緊張した場面でのどが締め付けられるような感じがする
香水や暖房の空気で咳き込みやすい
夜になると咳が出て寝づらい

これらは 身体が弱っているからではなく、神経の反応が鋭くなりすぎている状態 と考えると理解しやすいと思います。

自律神経と咳の深い関係

咳が止まらないとき、多くの方は「のどが悪いのかな？」と考えますが…
実際には 自律神経（交感神経・副交感神経）のバランスが乱れることで“気道の緊張スイッチ”が入りっぱなしになっている ケースが多いです。

◆ 交感神経が優位になると…

気道の周りの筋肉がギュッと締まりやすい
気管が狭くなり、少しの乾燥やホコリでも咳が出る
のどに“つまる感じ”“引っかかる感じ”が残りやすい

◆ 副交感神経が弱ると…

粘膜の潤いが低下し、敏感になる
うまく呼吸の切り替えができない
気道のリラックスができず、過敏なまま

つまり、咳の正体は 自律神経の緊張が気道を守りすぎてしまっている状態 なんです。

この“守りすぎ”を解除するために、姿勢調整や鍼灸、頭部施術が非常に効果的に働きます。

東洋医学では咳は「肺・気・腎・肝」の消耗として捉える

東洋医学的に咳は、単なる呼吸の問題ではありません。
次のような背景があると咳が続きやすいとされています。

◆「肺（はく）」の弱り

呼吸の働きそのもの。乾燥・ストレス・疲労が重なると咳が出やすい。

◆「気」の不足

身体を巡るエネルギーが足りないと、気道が自分で回復できず、刺激に弱くなる。

◆「腎」の弱り

生命力・免疫力・回復力の低下。長引く咳や季節で悪化する咳に関与。

◆「肝」の気滞

ストレスで肝の働きが滞ると、胸のつかえ・呼吸の浅さ・気道の緊張を引き起こす。

つまり、東洋医学では咳は 「全身の疲れ」と「神経の緊張」の両方を知らせてくれるサイン。
施術で身体の巡りを整えると咳が出にくい体質へと変わっていきます。

姿勢の崩れが “咳” を引き起こす理由

現代人の多くはスマホ時間が長いため、気がつくと…

猫背気味
肩が前にすぼむ
あごが前に出る
胸郭がつぶれる

この状態は 気道のスペースを狭くし、呼吸が浅くなる最悪の組み合わせ です。

呼吸が浅いと交感神経がどんどん興奮し、咳のスイッチが固定されてしまいます。

ここから施術の詳しい説明に入ります

骨盤矯正が咳に効果的な理由

一見関係ないように思えますが、
骨盤のゆがみが整うと 横隔膜の動きがスムーズになり、自然と深呼吸がしやすくなります。

深い呼吸ができるようになると、

気道の緊張がゆるむ
副交感神経が優位になりやすい
咳が出そうな“むずむず感”が軽減

といった効果が期待できます。

特に冬やストレスが強い時期は、横隔膜がガチガチに固まるので、
骨盤矯正は「呼吸を取り戻す施術」として非常に重要になります。

猫背矯正は気道の通りを広げる施術

猫背は、咳を悪化させる最大の姿勢要因です。

猫背矯正により

胸郭が広がり、肺がふくらみやすくなる
気道が物理的に広がり、刺激に強くなる
呼吸が深くなることで気道の過敏が自然に落ち着く

特に「寒い時期」「緊張しやすい方」「ストレスが強い方」には、猫背矯正が大きな助けになります。

鍼灸施術が気道の緊張をゆるめる仕組み

鍼灸は 自律神経の過敏状態をダイレクトに鎮めることができる施術 です。

特に咳が出やすい方に効果的なポイントとしては、

胸まわりの筋肉の緊張を緩める
横隔膜の動きを改善する
迷走神経を整え、副交感神経を回復させる
気管支の過緊張を落ち着かせる

東洋医学的にも、肺・気の流れを整える施術が中心になるため、
呼吸が深くなり、咳が出る回数が確実に減っていきます。

頭部施術は“咳の感受性”を下げる

頭部の緊張が強いと、脳が常に“警戒モード”になり、
気道の刺激にも敏感になります。

頭部施術を行うことで、

自律神経の興奮がスッと落ち着く
呼吸のリズムが整う
咳の反射が起こりにくくなる

特に「夜になると咳が増える」「寝つきが悪い」という方には非常に有効です。

通院の目安

時期	通院頻度	目的
急性期	週2回	気道の過敏を早く落ち着かせるため
リハビリ期	週1回	自律神経と姿勢の安定化
メンテナンス期	月2〜3回	咳が出ない体質作り・再発予防