頭痛とタバコ ― ニコチンで交感神経興奮

はじめに
タバコと頭痛の関係 ― ニコチンが交感神経を興奮させる
自律神経からみた喫煙の影響
東洋医学からみた「タバコと頭痛」
頭痛改善のためのアプローチ
通院の目安
まとめ ― タバコをやめる前に「整える」ことから
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はじめに

「タバコを吸うとホッとする」と感じる方、多いのではないでしょうか。
しかし、その一瞬のリラックスの裏では、自律神経のバランスが大きく崩れていることがあります。
特に頭痛を繰り返している方にとって、タバコに含まれるニコチンは見逃せない要因です。

この記事では、タバコが頭痛を引き起こすメカニズムを、自律神経の働きと東洋医学の視点から分かりやすく解説します。
さらに、くろちゃん鍼灸整体院で行っている骨盤矯正・猫背矯正・鍼灸施術・頭部施術がどのように改善へ導くのかも詳しく紹介します。

タバコと頭痛の関係 ― ニコチンが交感神経を興奮させる

タバコに含まれるニコチンは、脳の「興奮スイッチ」とも言える交感神経を強く刺激します。
交感神経が興奮すると、血管がギュッと収縮し、脳への血流が一時的に減少します。
その後、体が「酸素が足りない」と判断して血管を拡張させるため、血管の急激な収縮と拡張が繰り返され、拍動性の頭痛を起こすことがあります。

また、ニコチンは脳内でドーパミンやアドレナリンの分泌を促進するため、一時的にスッキリした感覚になりますが、実際には自律神経のバランスが乱れやすくなり、結果的に慢性的な頭痛体質をつくり出してしまうのです。

自律神経からみた喫煙の影響

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」がバランスを取りながら、体温や血圧、呼吸などをコントロールしています。

交感神経：活動・緊張・ストレス状態
副交感神経：休息・回復・リラックス状態

タバコを吸うと、交感神経が優位になり、心拍数が上昇し、血圧が上がり、筋肉も硬直します。
この状態が続くと、肩こりや首こり、頭皮の緊張が起こり、頭痛を誘発する環境が整ってしまいます。

さらに、タバコの煙に含まれる一酸化炭素が酸素運搬能力を低下させるため、脳は慢性的な酸欠状態になり、重だるい頭痛が続く方も少なくありません。

東洋医学からみた「タバコと頭痛」

東洋医学では、タバコは体を「熱する性質」を持つとされます。
吸い続けることで「肝（かん）」の働きを過剰に高め、気が上衝（じょうしょう）＝頭にのぼる状態を引き起こします。
これが、いわゆる「頭が重い」「こめかみがズキズキする」タイプの頭痛です。

また、タバコの煙によって肺が乾燥し、「肺陰虚（はいいんきょ）」と呼ばれる状態になると、体内の水分バランスが乱れ、**血流が滞り「瘀血（おけつ）」**が生じます。瘀血は頭痛・肩こり・顔のほてりなどを引き起こす根本原因です。

つまり東洋医学的に見ても、タバコは「気・血・水」の循環を阻害し、頭痛を悪化させる存在といえます。

頭痛改善のためのアプローチ

1. 骨盤矯正 ― 体の土台を整える

交感神経は背骨の両脇を通っています。骨盤が歪むと脊柱のカーブが乱れ、自律神経の通り道が圧迫されます。
骨盤矯正で体の中心軸を整えることで、神経伝達がスムーズになり、血流と酸素の流れが改善します。
タバコによって固まった体を「ゆるめる」第一歩です。

2. 猫背矯正 ― 胸郭の開放で呼吸を深く

喫煙者の多くは胸郭が硬く、呼吸が浅くなりがちです。
猫背矯正により胸を開くことで、自律神経中枢（胸部）への負担を軽減し、リラックスしやすい姿勢へ導きます。
深い呼吸は副交感神経を活性化し、自然に頭痛を和らげます。

3. 鍼灸施術 ― ニコチンで乱れた神経を鎮める

鍼灸は、交感神経の過剰な興奮を鎮め、脳血流を安定化させる効果があります。
特に「百会（ひゃくえ）」「風池（ふうち）」「肩井（けんせい）」などのツボを使うことで、首から頭部への血流を整え、酸素供給を改善します。
また、タバコによって乾燥しやすい肺を潤す「太淵（たいえん）」や「列欠（れっけつ）」のツボも有効です。