脾気虚で味がわからない

脾気虚は東洋医学における「脾」の機能が弱まった状態を指します。脾は消化器官として、食物の消化吸収を担うだけでなく、体全体に必要なエネルギーや栄養を運ぶ重要な役割があります。脾気虚になると、エネルギー不足や消化不良を引き起こし、体力の低下や気力の喪失、さらには味覚の鈍化などが見られることがあります。

脾気虚が進行すると、脾が運搬するエネルギーや栄養がうまく全身に届かなくなり、胃腸の働きが弱まります。そのため、食事から得られる滋養が不十分になり、味覚が鈍く感じられ、食事の楽しみが減ってしまうことがあります。味がわからないと感じるのは、脾の弱さが原因であることが多いのです。

脾気虚の状態では、体内の気（エネルギー）が不足し、血液や津液（体液）の循環が滞ります。これにより、味覚を司る「舌」に必要な栄養が届かず、正常に機能しなくなります。脾気虚による味覚異常は、食事の美味しさを感じることができず、食欲の減退にもつながることが多いです。

また、脾が運んでいる「気」は、身体全体のエネルギーを支えるため、脾気虚になると身体全体が疲れやすく、消化吸収がうまくいかなくなり、内臓の働きも低下します。その結果、体調が悪化し、味覚異常に加えて、だるさや食後の重さ、腹部の膨満感などの症状が現れることがあります。

脾気虚による味覚異常には、以下の施術が効果的です。

骨盤矯正
骨盤の歪みがあると、脾のエネルギーの流れが妨げられ、消化機能が低下します。骨盤矯正により、身体の軸を整えることで、脾の働きが正常化され、消化吸収が改善します。
猫背矯正
猫背は内臓を圧迫し、消化機能に悪影響を与えます。猫背を矯正することで、内臓の位置が正常化され、脾気がスムーズに流れるようになります。これにより、味覚も改善されることがあります。
鍼灸施術
鍼灸は東洋医学で非常に効果的な治療法であり、脾経を活性化することで脾の働きを正常化します。脾気虚の症状に合わせたツボを刺激することで、味覚の改善が期待できます。特に、脾経のツボを中心に施術を行い、消化力を強化することが重要です。
頭部施術
頭部の血流を改善することで、全身への栄養供給が良くなり、味覚の回復にもつながります。鍼灸による頭部施術は、脳の活性化と共に脾の働きも改善し、味覚を取り戻す効果があります。