はじめに
「顎がカクッと鳴る」「口を大きく開けると痛い」「食事のたびにこめかみがズーンと重くなる」
そんな顎(あご)の不調が、実は慢性的な頭痛の大きな原因になっていることをご存じでしょうか?
顎関節症は「口が開かない」だけの問題ではありません。顎の関節や咀嚼筋(そしゃくきん)の緊張が、頭の感覚神経である**三叉神経(さんさしんけい)**を刺激し、脳や自律神経のバランスを乱してしまうのです。その結果、首・肩・頭の筋肉が常に硬直した状態になり、まるで「頭が締め付けられるような頭痛」や「ズキズキした偏頭痛」が起こりやすくなります。
さらに、自律神経の働きにも深く関わるため、睡眠の質の低下、イライラ、不安感、目の疲れなど、頭痛以外の全身症状にもつながっていきます。
今回は、そんな「頭痛と顎関節症」の関係を、自律神経・東洋医学の両面から丁寧に解説し、くろちゃん鍼灸整体院で行っている骨盤矯正・猫背矯正・鍼灸施術・頭部施術がどのように効果を発揮するのかを詳しくご紹介します。
1. 顎関節症と頭痛の意外な関係 ― 三叉神経とは?
顎関節症は、顎の関節(側頭下顎関節)や周囲の筋肉が炎症・緊張・ずれなどを起こし、口の開閉がスムーズにいかなくなる状態です。
一見「口だけの問題」のように思われがちですが、実はこの顎関節の周囲には三叉神経というとても重要な神経が走っています。
- 三叉神経は、脳神経の中で最も太く、顔や頭部の感覚・筋肉の動きを支配する神経
 - 顎やこめかみ、頭皮、目の奥、歯、鼻など広範囲に分布
 - 三叉神経が過敏になると、「こめかみ・前頭部・後頭部・目の奥」の痛みを引き起こす
 
つまり、顎関節や咀嚼筋の緊張がこの三叉神経を刺激すると、頭全体が「痛み信号」に敏感な状態に変わってしまうのです。
特に、以下のような頭痛がある人は、顎関節が原因である可能性が高いです:
- こめかみや目の奥がズキズキする偏頭痛
 - 頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛
 - 朝起きたときから頭が重く、首肩もこわばっている
 - 食事や会話で顎を使うと頭痛が悪化する
 
2. 顎の緊張が自律神経を乱す理由 ― 「脳の警戒スイッチ」が入ったままに
三叉神経は「痛み」だけでなく、自律神経とも密接な関係があります。
脳の自律神経中枢(視床下部)と近い位置にあり、刺激を受けると交感神経が優位な状態になりやすいのです。
顎関節の緊張がもたらす自律神経の乱れ
- 常に交感神経が優位になり、体が“戦闘モード”のままになる
 - 頭や顔への血流が増加・収縮を繰り返し、脳が過敏になる
 - 睡眠中も咀嚼筋が緊張し、眠りが浅くなる
 - 朝起きても疲れが抜けず、頭痛が残る
 
とくに現代人は、ストレス・食いしばり・姿勢の悪さ・スマホ操作などによって顎まわりが緊張しやすく、「無意識の食いしばり」が頭痛を慢性化させる大きな要因となっています。
3. 東洋医学から見る「顎と頭痛」のつながり
東洋医学では、顎の筋肉や関節の緊張は「肝(かん)」や「脾(ひ)」の働きと深く関係すると考えます。
- **肝の疏泄機能(そせつきのう)**が乱れると、筋肉が硬くなり、気の巡りが滞る
 - **脾の運化機能(うんかきのう)**が弱まると、筋肉や関節への栄養が不足し、こわばりが起きる
 - 「気滞(きたい)」や「瘀血(おけつ)」が進行すると、頭への血流が滞り、頭痛やめまい、イライラが悪化
 
また、東洋医学では**顎は「経絡の交差点」**ともされ、顔・頭部・頸部への気血の流れを調整する重要なポイントです。ここが詰まると、頭部へのエネルギー循環が乱れ、痛み・重さ・だるさなどの症状が出やすくなります。
4. 姿勢と顎関節 ― 猫背・骨盤の歪みが原因になることも
顎関節症の大きな原因の一つが、「姿勢の崩れ」です。
特に猫背・ストレートネック・骨盤の前傾・後傾などがあると、頭の位置が本来より前に出てしまい、顎の関節や筋肉に過剰な負担がかかります。
- 頭が前に出る → 咀嚼筋が常に引っ張られる
 - 顎がわずかに後方へずれ、関節円板にストレス
 - 三叉神経が圧迫・刺激され、頭痛・めまい・耳鳴りが出やすくなる
 
つまり、顎関節症は「顎だけ治療しても不十分」なケースが多く、全身の姿勢と骨格バランスから整える必要があるのです。
5. くろちゃん鍼灸整体院のアプローチ ― 根本改善のための4本柱
顎関節が原因の頭痛には、単なるマッサージや薬では一時的な対処にしかなりません。当院では、「全身の神経・骨格・筋肉・東洋医学」を統合的に整えることで、根本から頭痛を改善する施術を行っています。
① 骨盤矯正 ― 頭蓋・顎の負担を減らす土台づくり
骨盤は全身のバランスの要です。ここが歪むと背骨や頸椎のカーブが乱れ、頭が前方に出て顎関節への負担が増します。
骨盤矯正によって土台を整えることで、頭の重さが正しく支えられ、顎や首肩への圧力が軽減します。
- 背骨〜頭蓋骨の位置関係を正常化
 - 咀嚼筋・首肩筋への負担を軽減
 - 自律神経の通り道(脊髄神経)への圧迫を緩和
 
② 猫背矯正 ― 頭部前方位を解消し顎の負担を軽く
猫背矯正では、胸椎・頸椎・肩甲骨の位置を整え、頭が正しい位置に戻るよう調整します。
これにより、食いしばりや顎関節への圧力が減り、三叉神経の刺激が自然と落ち着いていきます。
- 咀嚼筋や側頭筋の慢性緊張が解放される
 - 首・頭部の血流とリンパ流が改善
 - 呼吸が深くなり、自律神経のバランスも整う
 
③ 鍼灸施術 ― 神経・筋肉・経絡を直接整える
鍼灸では、顎周囲のツボ(頰車・下関・太陽など)や頭部・首肩のツボを使い、筋肉の緊張を深部から解放します。
さらに、三叉神経の興奮を抑え、自律神経の過敏状態を鎮める効果も期待できます。
- 咀嚼筋・側頭筋の深部トリガーポイントを解除
 - 三叉神経の過敏信号を鎮静化
 - 「肝・脾」の気血バランスを調整し、再発予防
 
④ 頭部施術(クラニアル) ― 自律神経と脳の興奮を鎮める
頭部へのアプローチは、顎関節症による頭痛治療の「最終仕上げ」として欠かせません。
頭蓋骨のわずかな歪みや緊張を整えることで、脳への圧迫が軽減され、自律神経中枢の興奮が落ち着いていきます。
- 脳脊髄液の循環を促進し、脳圧を安定化
 - 頭部筋膜の緊張を緩め、こめかみ・目の奥の痛みを改善
 - 副交感神経の働きを高め、深い睡眠・リラックスへ
 
6. 通院の目安と改善ステップ
顎関節症由来の頭痛は、段階的なアプローチが重要です。当院では次のようなステップを目安に施術を進めていきます。
- 急性期(1〜2週目):週2回
痛みや顎の違和感を抑えるため、集中的に神経と筋肉の反応を整えます。 - リハビリ期(3〜6週目):週1回
姿勢や噛み癖、食いしばりなどのクセを修正し、再発しにくい体にします。 - メンテナンス期(7週目〜):月2〜3回
頭痛・顎関節のトラブルが出ないよう、自律神経と筋骨格を安定させていきます。 
7. 顎関節性頭痛は「整えれば治る」症状です
「歯医者でマウスピースを作ったけど治らなかった」
「頭痛薬が手放せない」「マッサージしてもすぐ戻る」
そんな方こそ、顎関節と自律神経の深いつながりに目を向けてみてください。
顎は「頭の入り口」であり、ここが整えば頭痛・不眠・ストレス反応が驚くほど楽になることが少なくありません。
放っておくと症状は慢性化し、頭痛だけでなく全身の不調へと広がるケースもあります。
「最近、顎と頭痛の両方が気になる…」という方は、できるだけ早めに専門家へご相談ください。
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