はじめに
「朝起きると膝がこわばって歩き出すのがつらい」「寒い日に階段を降りるとき、関節がギシギシして痛みが増す」——季節が秋から冬へと移り変わる頃、こうした声がぐっと増えてきます。
年齢のせいだと諦めている方も多いのですが、実はこの“関節のギシギシ感”の大きな原因は、自律神経の血流調整がうまくいっていないことにあるのです。
気温が下がると、私たちの体は熱を逃さないように血管を収縮させます。これは本来、生命を守るための大切な反応なのですが、自律神経の働きが乱れていると、必要以上に血管が締まりすぎてしまい、関節や筋肉への血流が滞ってしまいます。その結果、関節の滑りが悪くなり、動かすたびに“ギシギシ”“こわばり”といった不快な感覚が出てしまうのです。
今回は、寒さと関節の関係、自律神経と血流の深い関わり、そして東洋医学から見た原因と対策について、わかりやすく解説していきます。
自律神経と血流調整の関係|関節がギシギシする背景
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」から成り、私たちが意識しなくても心臓や血管、内臓の働きをコントロールしています。気温が下がると交感神経が優位になり、体は熱を逃さないように血管を収縮させます。これ自体は正常な反応ですが、自律神経の切り替えがスムーズにできない人は、次のような悪循環に陥ります。
- 血管が過剰に収縮 → 関節や筋肉への血流が低下
- 栄養・酸素の供給が不足 → 関節液の分泌が減少
- 関節の動きが硬くなる → ギシギシ・こわばり・痛みが出る
つまり、関節そのものに異常がなくても、自律神経のバランスが崩れるだけで動きが悪くなってしまうのです。特にデスクワークや冷え性の方、ストレスが多い方は、交感神経が常に優位な状態が続き、血流の調整力が弱っていることが多く見られます。
東洋医学から見る「寒さ」と「関節のこわばり」
東洋医学では、寒さによって体の「気血(水を含むエネルギーと血液)」の流れが滞ることを**「寒邪(かんじゃ)」**と呼びます。寒邪は体の表面から侵入し、まずは筋肉や関節を冷やし、気血の巡りを鈍らせます。その結果、関節や筋の柔軟性が失われ、こわばり・動かしにくさ・痛みといった症状が出るのです。
さらに、腎や肝の機能が低下していると、関節を潤す力(東洋医学でいう「腎精」や「肝血」)が不足し、関節液が減り、骨と骨の間で摩擦が起きやすくなります。東洋医学的には次のようなパターンが多く見られます:
- 寒湿阻滞(かんしつそたい)型:冷えと湿気が関節にこもって動かしにくい
- 腎陽虚(じんようきょ)型:腎の力が弱く、温める力が不足して関節が冷える
- 肝血虚(かんけつきょ)型:血が足りず、関節への栄養が届かない
つまり、「寒さで関節がギシギシする」のは単なる老化ではなく、冷えによる自律神経の反応と、体質的なエネルギー循環の滞りが重なって起こっているのです。
骨盤矯正で血流ルートを整える
関節がギシギシする人の多くは、骨盤のゆがみが原因で体の「血液の通り道」が部分的に圧迫されています。骨盤が前傾・後傾していると、大腿動脈や鼠径部リンパ、骨盤内の血流が滞り、下半身の冷えが慢性化します。
骨盤矯正によって骨格のバランスを整えると、血管や神経への圧迫が解放され、血流がスムーズになります。特に冬は、骨盤の開閉リズムが硬くなりやすい季節。定期的な矯正で「冷えない土台」を作っておくことが、関節トラブルの予防になります。
猫背矯正で関節の可動域と自律神経を改善
寒い時期は体が自然と縮こまり、背中が丸まって猫背姿勢になりがちです。この姿勢では背骨の動きが制限され、そこを通る自律神経の働きも鈍くなります。自律神経が滞ると、末梢血管の調節が乱れ、関節まわりの血流が悪化します。
猫背矯正によって背骨の自然なS字カーブを取り戻すことで、自律神経の通り道が開き、全身の血流調整力が向上します。さらに姿勢改善によって関節の動きがスムーズになり、「ギシギシ感」そのものが軽減されるケースも多いです。
鍼灸施術で深部の血流と自律神経を整える
鍼灸は、自律神経と血流の調整に非常に有効な施術です。ツボを刺激することで血管の拡張・収縮リズムを整え、冷えた関節まわりにも温かい血液を届けます。特に「膝周囲」「腰臀部」「手足の末端」のツボを用いると、全身の血流が活性化し、関節液の分泌や滑膜の代謝も改善されます。
さらに、鍼灸は副交感神経を優位に導き、交感神経の過緊張を鎮めます。これにより血流調整機能が回復し、体が自分の力で冷えに対応できるようになるのです。
頭部施術で自律神経の「司令塔」にアプローチ
自律神経の司令塔は脳の視床下部にあります。慢性的なストレスや睡眠不足によってこの司令塔が疲弊すると、血流調整の信号そのものがうまく出せなくなります。
頭部施術では、頭蓋骨や後頭部の緊張をゆるめ、脳の血流とリンパの循環を改善。自律神経の中枢機能を整えることで、体全体のバランスが自然に戻っていきます。関節のギシギシ感が「体の末端の問題」に思えても、実は脳のストレス反応が根本にあるケースも多く、頭部施術はその根本改善につながります。
通院の目安と回数
関節のこわばりが強い場合は、初期のうちに集中的なケアが必要です。
- 急性期(症状が強い時期):週2回
- リハビリ期(動きが出てきたら):週1回
- メンテナンス期(予防・体質改善):月2〜3回
「寒くなると毎年関節がつらい」という方ほど、季節が本格的に冷え込む前のケア開始が鍵です。
まとめ
寒くなると関節がギシギシするのは、年齢のせいではなく「自律神経と血流の調整力」が落ちているサインです。冷えによって血管が過剰に収縮し、関節液や栄養が届かなくなると、動きが硬くなり痛みやこわばりが出ます。
骨盤矯正や猫背矯正で血流ルートを整え、鍼灸施術や頭部施術で自律神経の反応そのものを整えることで、関節は本来のしなやかさを取り戻します。「毎年の冬がつらい」を卒業し、しなやかに動ける体へと整えていきましょう。
【*効果には個人差があります】
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