― 冬に増える「呼吸が浅い・苦しい」の正体 ―
はじめに
「なんだか背中がガチガチで、深く息が吸えない」
「胸が広がらない感じがして、無意識に呼吸が浅くなっている」
「息を吸おうとすると背中が突っ張って苦しい」
最近、くろちゃん鍼灸整体院に来られる方から、こうした声をとても多く聞きます。
病院で検査をしても異常はなく、「ストレスでしょう」「自律神経ですね」と言われるけれど、実際にはどうしたらいいのか分からないまま我慢している方がほとんどです。
この症状の大きな原因のひとつが、胸郭の冷えによって背中が固まり、呼吸が入りにくくなっている状態です。
今回は「なぜ胸郭が冷えると息が苦しくなるのか」を、自律神経の視点と東洋医学の視点の両方から、できるだけ分かりやすくお話ししていきます。
背中が固まると、なぜ息が入りにくくなるのか
呼吸は「肺」だけで行っているものではありません。
実際には、
- 胸郭(肋骨・胸椎・胸骨)
- 背中や肋骨周りの筋肉
- 横隔膜
- 自律神経
これらが連動して動くことで、初めてスムーズな呼吸ができます。
ところが寒さや冷えの影響で胸郭が冷えると、
背中側の筋肉(脊柱起立筋・肋間筋・肩甲骨周囲筋)が防御反応として固まりやすくなります。
すると、
- 肋骨が広がらない
- 胸が膨らまない
- 横隔膜が下がりにくい
という状態になり、「息を吸っているのに入ってこない」「吸おうとすると苦しい」という感覚が生まれます。
自律神経から見た「胸郭の冷え」
交感神経が過剰に働く状態
胸郭が冷えると、体は「危険だ」「身を守らなければ」と判断します。
このときに優位になるのが交感神経です。
交感神経が強く働くと、
- 筋肉が緊張する
- 血管が収縮する
- 呼吸が浅く速くなる
という反応が起こります。
本来、呼吸は副交感神経が働いているときに深くゆっくり行えるものですが、
胸郭が冷えて交感神経が張りつめた状態では、**呼吸が「守りの呼吸」**になってしまいます。
その結果、
「息が足りない感じ」
「胸が詰まるような苦しさ」
「ため息が増える」
といった症状につながります。
東洋医学から見た「胸郭の冷えと呼吸」
東洋医学では、呼吸と深く関係する臓腑として
- 肺
- 心
- 腎
が挙げられます。
肺の気がうまく巡らない状態
肺は「気」を全身に巡らせる臓腑です。
胸郭が冷えて固まると、肺の気の巡りが悪くなり、
- 呼吸が浅い
- 声が出にくい
- 胸が重い
といった症状が現れやすくなります。
背中側の冷えは「腎」の弱りにもつながる
背中側、特に背骨の深部は「腎」と深い関係があります。
腎は生命力や体の土台を支える臓腑で、冷えにとても弱い特徴があります。
胸郭〜背中が冷えることで腎の働きが低下すると、
- 呼吸を深くする力が弱まる
- 体がすぐに緊張する
- 不安感が強くなる
といった悪循環が起こります。
なぜ冬や寒い時期に悪化しやすいのか
冬は
- 外気温の低下
- 首・背中・胸元の冷え
- 暖房による乾燥
- 年末年始のストレス
が重なりやすい時期です。
特に、
「背中は自分では温めにくい場所」
であるため、気づかないうちに胸郭が冷え、呼吸のしづらさにつながっていきます。
骨盤矯正が胸郭の冷えと呼吸に与える効果
一見関係なさそうに思える骨盤ですが、実は呼吸と深く関係しています。
骨盤が歪むと、
- 背骨のカーブが乱れる
- 胸郭の動きが制限される
- 自律神経の通り道が圧迫される
といった影響が出ます。
骨盤矯正を行うことで、
- 背骨全体の動きが出る
- 胸郭が自然に広がりやすくなる
- 呼吸に必要な神経伝達がスムーズになる
結果として、**「自然と息が入りやすい体」**へと変わっていきます。
猫背矯正による胸郭の解放
猫背の姿勢では、
- 胸が潰れる
- 肋骨が動かない
- 背中側の筋肉が常に緊張
という状態が続きます。
猫背矯正では、
- 胸椎の可動域を回復
- 肩甲骨の動きを改善
- 胸郭全体を立体的に広げる
ことで、呼吸が入るスペースそのものを作っていきます。
「姿勢が整っただけで息が楽になった」と感じる方が多いのも、このためです。
鍼灸施術による冷えと神経緊張へのアプローチ
鍼灸施術は、
- 冷えた深部を直接温める
- 自律神経の過緊張を緩める
- 血流を回復させる
という点で、胸郭の冷えには非常に相性が良い施術です。
特に、
- 背中のツボ
- 肺・腎に関係する経絡
にアプローチすることで、
「呼吸が深くなる」
「背中がじんわり温かくなる」
といった変化を実感される方が多くいらっしゃいます。
頭部施術で呼吸の司令塔を整える
呼吸は無意識に行われていますが、その司令塔は「脳」です。
頭部施術では、
- 自律神経中枢の緊張を緩める
- 呼吸リズムを整える
- 不安感・緊張感を軽減する
といった効果が期待できます。
「息を吸うことを意識しなくても楽になった」
という声が多いのは、頭部からのアプローチがあるからです。
通院頻度の目安
症状の改善には段階があります。
- 急性期:週2回
- リハビリ期:週1回
- メンテナンス期:月2〜3回
無理なく体を慣らしながら、呼吸しやすい状態を定着させていきます。
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