はじめに
3月に入ってから、どうも調子が出ない。朝起きた瞬間から体が重く、日中も頭にうっすら霧がかかったような感じが続く。特別に無理をした覚えもないのに、首と肩はガチガチで、夜は寝つけないのに朝は起きられない。理由もなくイライラしたかと思えば、急に気持ちが沈む。そんなご相談が、毎年3月になると一気に増えます。
そして多くの方が「自分の気持ちが弱いからだ」「甘えているだけかもしれない」と、ご自身を責めてしまいます。でも、どうかそこは責めないでください。1年のなかで、3月は体にとってもっとも負担の大きい月のひとつです。気候も、光の量も、まわりの環境も、この一か月で大きく動きます。3月に不調が出るのは、めずらしいことではなく、むしろ普通のことです。
くろちゃん鍼灸整体院は、神奈川県小田原市成田にある鍼灸と整体の院です。院長の黒柳俊英は国家資格のはり師・きゅう師で、鍼灸師として17年、これまでに累計4万人以上の方のお体に向き合ってきました。毎年この時期になると、症状の出方こそ違っても、根っこの似たご相談が重なります。それだけ、3月の体には共通した理由があるということです。
この記事では、なぜ3月にこれほど不調が出やすいのかを、東洋医学の見方と体のしくみの両面から、できるだけ平易な言葉でお伝えします。そのうえで、当院での整え方、ご自宅で今日からできるセルフケア、そして「これは当院ではなく医療機関へ」という見分け方までまとめました。読み終えたときに、少し肩の力が抜けていたら嬉しいです。一緒に整えていきましょう。
こんなお悩み、ありませんか。
- 3月に入ったとたん、朝どうしても起き上がれなくなった
- 日中はずっと眠いのに、夜になると目がさえて寝つけない
- 首すじと肩がガチガチで、後頭部が重く感じる日が増えた
- 理由もなくイライラして、家族につい強い口調で当たってしまう
- ささいなことで涙が出たり、急に気持ちが沈んだりする
- めまい、耳のつまり感、足元がフワフワする感じがある
- 胃が重くて食欲がない、あるいは逆に食べすぎてしまう
- 検査では異常なしと言われたが、つらさは確かにある
なぜ3月に不調が出やすいのか
3月の不調は、ひとつの原因ではなく、いくつもの負担が同じ月に重なることで起こります。ここでは代表的な五つを順番に見ていきます。ご自分に当てはまるものがいくつあるか、数えながら読んでみてください。
1. 一日のなかの寒暖差が、一年でいちばん大きい
3月は、朝と昼の気温差が10度以上になる日がめずらしくありません。小田原は海が近く比較的おだやかですが、それでも早朝の冷えと日中の暖かさの落差は大きな月です。人の体は、気温が変わるたびに血管を縮めたり広げたりして体温を一定に保っています。この切り替えを一日に何度もくり返すと、調整をになう神経が休むひまなく働き続けることになります。だるさ、頭の重さ、寝つきの悪さは、この「切り替え疲れ」が形になったものです。
2. 低気圧と高気圧が短い周期で入れ替わる
春先は天気が長続きしません。数日おきに雨と晴れがくり返され、そのたびに気圧が上下します。気圧の変化は、耳の奥にある平衡感覚のセンサーが受け取っています。ここが敏感な方は、気圧が下がるタイミングで頭痛、めまい、耳のつまり感、古傷の痛みとして反応が出ます。「天気が崩れる前日から不調になる」という方は、思い過ごしではありません。体が正直に反応しているのです。
3. 日照時間が急に伸びて、体内時計が追いつかない
2月から3月にかけて、日の出は約40分早まります。朝の光は体内時計を前に進めるスイッチです。ところが冬の間に遅い時間帯へ寄っていた体のリズムは、そう簡単には切り替わりません。結果として、眠るための準備が整う時間と、実際に布団に入る時間がずれます。夜になっても眠くならない、朝はいつまでも眠い、という状態はここから生まれます。
4. 東洋医学では、春は「肝(かん)」に負担がかかる季節
東洋医学には「肝(かん)」という考え方があります。臓器としての肝臓そのものというより、気持ちや体の緊張をなめらかに流す働きをまとめた呼び名だと考えてください。この肝は、春にいちばん活発になり、同時にいちばん疲れやすいとされます。肝の流れが滞ると、こめかみや首すじが張る、目が疲れる、イライラする、寝ても疲れが抜けない、といった形で出てきます。3月の不調が「体」と「気持ち」の両方に出やすいのは、この考え方でうまく説明がつきます。
5. 環境が変わる月で、心の緊張がそのまま体の緊張になる
異動、卒業、進学、送別、年度末の締め。3月は予定が詰まり、気を張る場面が続きます。緊張しているとき、人は無意識に肩を上げ、あごを引き、呼吸が浅くなります。この姿勢が一か月続けば、首と肩の筋肉は固まり、頭へ向かう血のめぐりも落ちます。「気持ちの問題」と片づけられがちですが、実際には筋肉と呼吸を通して、はっきり体に刻まれているのです。
くろちゃん鍼灸整体院の4施術アプローチ
当院では、3月の不調を「気持ちの弱さ」ではなく「調整の負担が重なった状態」と考え、体の土台から順に整えていきます。次の四つを、お体の状態に合わせて組み合わせます。
骨盤矯正
骨盤は体の土台です。ここが左右にねじれていると、上に乗る背骨も傾き、体はその傾きを首の筋肉で支え続けることになります。3月のように環境が慌ただしい時期は、座りっぱなしや移動が増え、この土台の傾きが強く出ます。骨盤矯正では、傾きとねじれをていねいに整え、上半身が無理なく積み上がる状態をつくります。土台が安定すると、首や肩が支えのために使っていた力がゆるみ、体が省エネで立てるようになります。
猫背矯正
緊張が続くと、背中は丸まり、肩は前に入り、胸が閉じます。この姿勢では肋骨が広がらず、呼吸が浅いままになります。浅い呼吸は、体を休ませる側の神経が働きにくい状態を長引かせます。猫背矯正では、背中の丸みと肩の位置を整え、胸がひらいて息が深く入る体に戻していきます。深く吐けるようになると、それだけで気持ちの張りつめ方が変わってくる方が多くいらっしゃいます。
鍼灸施術
春に張りやすい首すじ、肩甲骨のあいだ、そして手足のツボへ、細い鍼とお灸で働きかけます。当院で使う鍼は髪の毛ほどの細さで、痛みはほとんど感じません。深く固まった部分は、外から押すよりも鍼のほうが的確に届きます。お灸で温めることは、寒暖差に振り回されて縮こまった体をゆるめるのにも向いています。鍼が苦手という方は、骨盤矯正・猫背矯正・頭部施術のみでの対応も可能ですので、遠慮なくお伝えください。
頭部施術
気を張り続けた月は、頭の皮膚そのものが硬くなります。こめかみ、耳のうしろ、後頭部の生えぎわは、食いしばりや目の疲れが真っ先にたまる場所です。頭部施術では、この頭全体をおおう膜のこわばりをゆるめ、頭へ向かう血のめぐりを助けます。頭が軽くなると、眠りの入り口が近づき、朝の起きにくさが変わってきます。3月の不調に対しては、この頭部への施術が効いてくる方がとても多い印象です。
自宅でできる対処法は?
1. 首のうしろを温めて、寒暖差から守る
3月は日中の暖かさに合わせて薄着になり、朝晩に首が冷える日が続きます。首のうしろには、体温の調整に関わる大事な通り道があります。ここが冷えると、体は熱を逃すまいと全身の血管を縮め、肩こりと頭の重さにつながります。蒸しタオルを電子レンジで温め、首のうしろに3分ほど置いてください。夜、入浴後に行うと寝つきが変わります。外出時はストールを一枚持ち歩くだけでも違います。
2. 朝いちばんに、窓ぎわで光を浴びる
起きてから1時間以内に、窓のそばで5分から10分ほど外の明るさを目に入れてください。曇りの日でも十分です。朝の光は体内時計を前に進め、その約14時間後に自然な眠気が来るように整えてくれます。3月のリズムのずれには、これがいちばん手軽で確実な対策です。カーテンを少し開けて眠り、朝日で目覚める形にできれば、さらにスムーズです。
3. 肋骨をひろげる「ため息呼吸」
いすに浅く座り、両手を左右の肋骨の下のほうに添えます。鼻から4秒かけて息を吸い、手のひらに肋骨が横へふくらむのを感じてください。そのあと、口から8秒かけて「はぁー」と長く吐きます。これを5回。吐く時間を吸う時間より長くするのがコツです。緊張が続いた日ほど、この呼吸で肩の位置がすとんと下がります。仕事の合間、寝る前など、一日2回を目安にどうぞ。
おすすめのツボ(東洋医学)
3月の不調には、次の二つのツボがよく合います。強く押す必要はありません。指の腹をあて、気持ちよさを感じる強さで、ゆっくり働きかけてください。
太衝(たいしょう):足の甲にあります。足の親指と人差し指の骨をたどって足首方向へすべらせ、二本の骨が合流して指が止まるくぼみです。ここに親指の腹をあて、5秒かけてじわりと沈め、5秒かけて離す。これを左右5回ずつ。太衝は先ほどお話しした「肝」の流れを整える代表的なツボで、春のイライラ、目の疲れ、寝つきの悪さ、こめかみの張りに向いています。押すとズーンと響く日は、それだけ流れが滞っているサインです。
百会(ひゃくえ):頭のてっぺんにあります。左右の耳の先を結んだ線と、鼻の中心から後ろへ伸ばした線が交わる点で、軽く触れるとやわらかいくぼみを感じます。中指の腹をあて、頭の中心へ向かってまっすぐ、ごく軽い力で10秒押して離す。これを5回。百会は上へのぼった気を落ち着かせるとされ、頭の重さ、のぼせ感、考えごとが止まらず眠れない夜に向いています。就寝前に行うのがおすすめです。
ただし、セルフケアだけでは届かない領域があります。骨盤や背骨のねじれ、長年かけて固まった深い層の緊張は、ご自分の手では位置をとらえきれません。3月の不調は、そうした土台のゆがみに季節の負担が重なって表に出ていることが多いのです。セルフケアで土台を守りながら、届かない部分は一緒に整えていく。この組み合わせがいちばん近道です。
受診の目安
信頼していただくために、正直にお伝えします。3月の不調に見えても、その裏に別の病気が隠れていることがあります。次のような場合は、当院ではなくまず医療機関を受診してください。
- これまで経験したことのない激しい頭痛が、突然始まった
- ろれつが回らない、顔の片側が動かない、片手だけ力が入らない
- 歩いていて急に膝の力が抜け、がくんと崩れることがある。これは神経や脳、脊髄の問題が隠れている場合があり、様子見は禁物です
- 便の性状が変わった。黒くタール状になった、赤いものが混じる、急に細くなった、下痢と便秘をくり返す。こうした変化は消化管からの出血や腫瘍のサインのことがあり、早い受診が必要です
- 食事を変えていないのに体重が減り続けている
- 微熱やだるさが2週間以上続いている
- 胸の痛み、息苦しさ、動悸が安静にしていても出る
- 気分の落ち込みが強く、何をしても楽しめない状態が2週間以上続く
これらに当てはまらず、検査でも異常が見つからないけれどつらい。そうした状態こそ、鍼灸と整体でお力になれる範囲です。判断に迷うときは、遠慮なくまずはご連絡、メッセージを送ってください。
通院の目安
3月の不調は、一度で全部が変わるものではありません。積み重なった負担は、順を追ってほどけていきます。当院では次の三段階でご案内しています。
集中改善期は、週1回から隔週のペースで2〜3ヶ月。まず崩れた土台と自律の働きを立て直す時期です。安定期は月2回。よくなった状態が日常のなかで続くかを確かめながら、戻りやすい癖を整えます。メンテナンス期は月1回。季節の変わり目に備えて土台を保つ時期です。
当院の実績では、3ヶ月以上続けてくださっている方が41.7%、6ヶ月以上の方が31.7%、平均の継続期間は4.0ヶ月です。多くの方が、その時の症状が落ち着いたあとも、季節に振り回されない体づくりとして通ってくださっています。初回は問診とお体の確認にしっかり時間をとり、60〜90分ほどをみています。施術内容や料金は状態によって変わりますので、詳しくはLINEでご案内します。
ご予約方法
ご予約はLINEから24時間受け付けています。「3月に入って調子が出ない」だけでも大丈夫です。まずはお気軽にメッセージをお送りください。一緒に、この季節を越えていきましょう。
当院は施術者が院長一人のため、お一人ずつ丁寧にお時間を確保しております。そのためご予約が取りにくい時間帯もございますが、当日のご予約も承れますので、お気軽にお早めにご連絡くださいませ。
当日のご予約は18時までを目安にお願いしておりますが、初めての方はお時間の調整をさせていただきますので、まずはお気軽にメッセージをお送りください。
📅 最終更新日: 2026年07月30日
【効果には個人差があります】




コメント